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2013年9月

2013年9月26日 (木)

『そして父になる』

『そして父になる』の先行上映を観に行く。

カンヌを受賞したとかそういうのは関係なく、

春先にこの映画の事を知ってから、

こんなに待ち遠しい映画はなかった。

大好きな是枝監督で、このテーマ、

期待せずにはいられない。

6年間育ててきた子供が

実の子供ではなかったら?

実際に子を持つ身となると、

色んな“たられば”を考えてしまうものだが、

こんなに辛い“たられば”はない。

観る前から、

この映画には正解がない事はわかっている。

ハッピーエンドがない事もわかっている。

突如、突きつけられた現実に、

どう折り合いをつけて生きてゆくかという映画。

セリフはとげのようにチクチクと刺さり、

血管を流れて心臓に向かっていく。

面白かったとか、

感動したとか、

そんな生半可な感想は適さない。

ひたすら胸をえぐられ続ける映画だった。

どこかで上映している以上、

観ないで日々を過ごすという選択肢が

ありえない映画だった。

2013年9月14日 (土)

『タイピスト!』

以前、町山ちゃんに薦められた

『タイピスト!』を観る。
50年代フランス。
ある不器用な田舎娘が
タイピングで世界大会までのぼりつめる
シンデレラストーリー。
レトロでポップ、
俺のようなおっさんが観ても、
かわいいと思えるオシャレな映画。
お互い好きとわかってるヒロインとコーチ。
あとはキスをするだけなのだが、
唇までの距離がもどかしい。
最後まで引っ張る引っ張る。
そして世界大会へ。
全ての選択肢がそれ以外ありえないような
テッパンなストーリー。
こういうベタなお約束映画は大好き。
わかりきった話なのに、
最後は当然のように泣いてしまう。
まさにデートにオススメな完璧な映画なのだが、
ただ1カ所だけ、
俺が身を乗り出して見てしまった
あのセクシーカットは必要だったのか?
まさに俺得なまさかのポロリ。
俺の勝手な定義だけど、
ああいうオシャレ映画で
出しちゃダメだろうって気がするのだが。
往年の名匠や大女優へのオマージュが感じられるだけに。
現場で女優さんが
「監督、ここまでいる?」
って聞かなかったのかな?
「でも、そういうの目当てに来る客もいるからさ、
 一応、保険かけとこう。袋とじにもなるし」
って事なのかな。
それとも
「大丈夫、大丈夫、編集で見えないようにするから」
と言っておいて、
編集所で
「まあいっか、フランス人だし」って事だったのかな。
町山ちゃんに聞いてみよう。

2013年9月12日 (木)

『風立ちぬ』

先日の日曜、子供に

「たまには映画でも行く?『風立ちぬ』は?」
と誘ったところ、
「観たい、観たい。だったら友達と行く」と、
あっさり友達と行ってしまった。
その日の夜、
「映画、どうだった?」と聞くと、
「うーん」な感想。
わからなかった部分があったらしい。
こういうシーンがあったんだけど、
あれはこういう事なのかな?
と一番大事なシーンをペラペラと喋られてしまった。
そんな訳で、
おおよその筋書きがわかった状態で、
今日、『風立ちぬ』を観た。
それが逆によかったのかもしれない。
戦前の日本の風景・風土といったものが面白かった。
宮崎監督って、飛行機が本当に好きなんだな。
淡いラブシーンもよかった。
手をつないでタバコを吸うシーンはちょっと秀逸だった。
子供にネタばらしされてしまったラストシーンは、
それでも充分、名シーンだった。
そういえば子供が言っていた。
「宮崎監督、この映画を観て、何で泣いたのかな?」
それは俺にもわからない。
実際、劇場でも誰も泣いてはいなかったし。
物語に泣いたのか。
飛行機へのロマンと宿命を想って泣いたのか。
これで最後、自身の監督人生を振り返って泣いたのか。
この映画の本当のラストシーンは、
試写室で泣いている宮崎監督のカットなんだと思う。

2013年9月 8日 (日)

『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』

『カフェでよくかかっている

 J-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』

面白かった。

僕はあんまりサブカル好きではないから、

こんな奴いそうだな、イタいなと

ちょっと馬鹿にしつつも、

自分の中身を見透かされているようだった。

夢と現実の間を埋める理論武装と知ったかぶり。

でも、結局はモテたい、やりたい。

これは俺でもあり、

俺のまわりも実はこんなもんだと思う。

世に出ている人も世に出ていない人も

胡散臭い部分はみんなあるからな。

2013年9月 5日 (木)

『恋の渦』

今、静かに大評判の『恋の渦』を

遅ればせながら、観に行く。

男女9名の若者たちのぐちゃぐちゃな恋愛劇。

失礼ながら、顔の知った役者さんはいない。

みんなそのへんにいそうな顔。

4つの部屋だけで物語が語られる。

低予算映画の強み

(それにしても、

    大根監督のとりとめもないセリフの喋らせ方って

    ホントに上手いなあと思う。

    あとホントにエロい。

    パンティーが片側に寄っちゃったエロさ)

映画を見ながら、

20代前半の恋愛って、

こんなだったとなあと懐かしかった。

異常な手近感。

妥協につぐ妥協。

今はこいつでいいや的なクソのようなプライド。

その割には、逃げられると

泣く、わめく、後悔する。

どんなに大切な人だったか、今気づいたよ、

までがワンセットとなった頭の悪いサイクルの早さ。

アンアンがどんなテーマを打ち出そうが、

月9がどんなに素敵な恋の駆け引きを見せようが、

その根っこを掘っていくと、

実はここにたどり着くんじゃないかな。

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