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2012年4月

2012年4月29日 (日)

『SR』

昨日、ある番組の会議後、

新しく加わったディレクターと名刺交換した時に、

「『サイタマノラッパー3』を

  ブログで書いて頂いて有難うございました」

と突然言われる。

えっ!?と戸惑ってると、

「あの映画にスタッフとして参加してるんですよ」

えっ、ちょっと待てよ、

俺、生意気なこと書いてなかったかと一瞬あせる。

まさか、こんなブログが読まれるとは。

その後、

猛スピードで映画の感想を述べ、

撮影裏話を聞かせてもらった。

で、早速、

Amazonで『サイタマノラッパー』の1と2を発注。

今日早くも1の方が届いた。

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やっぱり面白い。

自主映画ならではの青臭いところもいっぱいあるんだけど、

突然秀逸なシーンやセリフが何度も出てくる。

「方向性なんだけど、

  西海岸でいく?東海岸でいく?」

「ネタないんだけど、

  最近、何か理不尽な事ない?」

いちいち面白い。

役所が企画した何とかの集いでラップを披露するシーンは最高だった。

失礼だけど全く知らない役者さんたちの

抜け出せない感じもとてもよかった。

完成された名作映画も勿論いいんだけど、

色んな監督の初期の作品って独特の面白さがある。

『ガキ帝国』『遠雷』『青春の殺人者』

『その男、凶暴につき』

なんかごつごつしていて。

監督のもがきのようなものが登場人物に投影されている。

今はどうだかわからないが、

本来はバラエティ番組もそう。

先日、たまたま

『元気』『電波』の座談会的なものに参加したが、

初期の『元気が出るテレビ』、

初期の『電波少年』は、

若い頃の(テリー)伊藤さん、土屋さんの

もう骨が出ちゃってるようなむき出し感が

そのまま番組の勢いとなっていた。

成熟してない、

あるいは技法を身に着けてないという事は、

実は武器でもあるんだよな。

『サイタマノラッパー』を見ててそう思った。

早く2作目届かないかな。

2012年4月26日 (木)

4月26日

この日を特別な日だとは思ってないが、

願わくば

誰からも気づかれる事なく、

いつも通りに仕事をし、

そんな日にふさわしい内容の

『アメトーーク』収録にちょっとだけ立ち会い、

日付が変わる10分前に家に帰ると、

これがあった。

プレゼントのおちょこで日本酒を飲む。

この1年で一番嬉しい酒だった。

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2012年4月23日 (月)

『裏切りのサーカス』

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この日は何故か朝から花粉症がきつくて、

鼻水が止まらず、目も痒く、

どうにもこうにもな体調だったが、

今年はとにかく

初心に戻って映画を観ると決めているので

ちょっと無理して

『裏切りのサーカス』を。

それが失敗の原因だった。

映画はスパイのお話。

英国諜報部サーカスの幹部の中に

ソ連の二重スパイがいる。

そいつを探し出せというものなのだが、

花粉症の薬を2錠飲んだためか、

冒頭からコクリとなってしまった。

おまけに登場人物がみんなスパイだから、

誰ひとり感情を表に出さず、

見事にオーラを消している。

目立つタイプはひとりもいない。

おかげで誰が誰だかわからなくなってしまった。

二重スパイを探す以前に、

お前そもそも誰だったっけ?という状態が続き、

そんな事よりも

このペースで鼻水が出たら、

ティッシュ2個じゃ足りないぞと、

残りのティッシュの枚数を

それこそスパイのような冷静さで計算。

そして、気がついたら映画は終わっていた。

ティッシュは間に合ったが、

犯人が何故あの男なのかさっぱりわからなかった。

いいや、どうせ、

この先スパイになる事なんかないし。

2012年4月19日 (木)

『サイタマノラッパー3』

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レイトショーで

『サイタマノラッパー3ロードサイドの逃亡者』

を観る。

青春映画として観ると、

『ガキ帝国』や『パッチギ』のように

胸に刺さる感じはないが、

音楽映画としてみれば、

ラップのシーンはみんな面白い。

特にラストシーンは秀逸だと思った。

テクニックを超越して、

作りたいものがハッキリしている。

青臭いエネルギーは充分伝わった。

登場人物ももがいているが、

作り手ももがいている。

俺ももがかなきゃ、

勝手にそう思った。

 

2012年4月17日 (火)

雑談

会議における雑談は、時に重要だ。

あとで振り返ると、

あそこがターニングポイントだったなと思う時もある。

この日の『ロンハー』の会議も

SPの編集でバタバタしてた事もあり、

演出の加地君中心に少人数で雑談だった。

いい雑談には条件があり、

そこにいる全員が

同じような志や価値観を持っている事。

あと、

話すレベルが高い事。

会議後、中野が

『やっぱり会議のレベルが高いですよね』

と言ってきたので、

俺も『ふたつ位、高いね』と答えた。

いい雑談は、

今、テレビはどうなっているか。

うちの番組は今どんなポジションにいて、

この先どうなっていくか。

といった事を突き詰めすぎずにやんわりと話す。

共通認識の確認でもある。

これがいい雑談。

でも、全ての会議において、

雑談が必ずしもいい方向に働くわけではない。

わかってない人がいると、

その場を盛り上げようとして、

業界の裏話や無責任な噂話をぶち込んでくる。]

アサ芸みたいで確かに聞く分には面白いし、

自分も興味津々なふりはするけど、

1ミリも実りがない。

むしろ知らなきゃよかったなと思う事が多い。

これがダメな雑談。

ていうか、

飲み屋でやればいいようなホントの雑談。

『シェフの気まぐれサラダ』だって、

ホントに気まぐれで作っちゃダメだと思う。

雑談は意外と人を選ぶんだよな。

2012年4月16日 (月)

『KOTOKO』

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わざわざ時間をさいて、

お金を払って観たのだから

言ってもいいと思うが、

頭にくる映画だった。

だから、途中で映画館を出た。

後半から名作になってる事を祈る。

塚本晋也のその前の映画

『六月の蛇』はかなり好きな映画だ。

Coccoの歌も昔から好きだ。

だから、この映画はかなり期待した。

この映画の何が嫌かって

心のバランスを失った親が

我が子を巻き込む事を

映画が認めてしまっている身勝手さが嫌だ。

塚本晋也もCoccoもきっと自分の事が大好きなんだろう。

ここ最近、映画が当たり続けていたので、

ここで止まってくれてよかった。

俺の仕事は映画を観る事じゃない。

2012年4月15日 (日)

遺伝の壁

この冬、息子はほぼ全ての週末、

家内と雪山に行き、

スキーのレースに出まくった。

この日は苗場。

今シーズンの競技会自体は終わってしまっているので、

スキー検定を受け、1級に合格した。

次の段階のクラウンだとか、

テクニカルだとかは15歳からになるので、

今の段階ではこれより上はないはず。

息子がスキーを始めてからおそらく7,8年たつが、

俺も毎年ちょこちょこやってはみたものの、

一向に上達せず、今だハの字。

俺に似ないでよかった。

以前、

息子の視力が落ちてきた時に、

『だって、パパの遺伝だもん』と言われた。

そんな深い意味で使った訳じゃない事はわかっているが、

遺伝といってしまったら、

親の苦手な事は子供も苦手でもしょうがない

という事になってしまう。

だから、内心気にしてた。

雪深い地元の子にはなかなか歯が立たないが、

それでもスキーには自信を持ってるようだ。

ほっとした。

息子には昔から常々、

俺の背中を見るな、

お前が俺のお手本になれと言ってある。

パソコンも同じ。

俺に教えてくれるんだったら

買ってあげてもいいよだ。

世のお父さんとは全く逆。

プライドもへったくれもない。

手のかかる親だが、

それで何とか遺伝の壁を乗り切るつもりだ。

2012年4月13日 (金)

ストラップ

夕方、『ミラクル9』の収録に立ち会う。

その時に出演者の出川さんに挨拶した時に、

マネージャーさんから

携帯ストラップを頂いた。

『ああ、ありがとうございます。

  つけませんけどね』

と一応言っておく。

出川さんとは数日前、

別の番組の収録でも会ったばかり。

『最近、スタジオに来てるんですね』

と珍しがられたが、

『立ち上げ間もないクイズ番組は、

  それぞれのクイズがはまってるかどうか

  確認する必要があるので』

とは,わざわざ言わなかった。

出川さんと初めて仕事をしたのは、

『お笑いウルトラクイズ』

その後も

『電波少年』『内村プロデュース』と仕事し、

今も『ロンハー』『イッテQ』『アメトーーク』

と欠かせられない存在となっている。

かれこれ20年以上。

親世代子世代と2世代分に渡って、

全く同じポジションで活躍し続けられるって、

相当凄い事。

アーティストでも、役者さんでも、アイドルでも

20年以上も同じポジションにいられる人なんて

ほんの限られた人だけ。

しかも、出川さんのように全く偉くなることなく、

全く同じ仕事をし続けているなんて、驚異的。

その間に変わった事といえば、

呼び方が『出川』から『出川さん』になった程度。

『出川さん、お湯の温度はこれでいいですか?』

と、聞かれてる内容はまるで変わらず。

誰も真似できないのか、

誰も追おうとしてないだけなのか、

今をもって出川さんの代わりはいない。

絶滅危惧種として、DEGAWA

レッドデータブックに登録してもいい位の

貴重な存在なんだけどな。

でも、つけないけどね、このストラップは。

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2012年4月 9日 (月)

『別離』

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午前中から渋谷に行き、

ご年配の方々に混じって『別離』を観る。

これは面白い。

もしかしたら、こっちが1位かも。

昨日の映画とは違い、

何がどう面白いのかは説明できないが、

とにかく目が離せない。

そして一気に秀逸のラストシーンへとなだれ込む。

全編セリフとは思えない。

本当の出来事を見ているよう。

音楽もついてないし。

どう演出したら、あんなに自然になるんだろう。

イラン映画はいつもそうだ。

このところ映画が当たり始めてる。

昨日、DVDで観た劇場版『モテキ』も大正解だった。

本もそうだが、

当たっているときは続けて観るのが基本。

手を休めてはいけない。

次は何を観よう。

 

2012年4月 8日 (日)

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

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読書芸人の時にもそんな話になってたかと思うが、

東野圭吾さんの本を書店で買う時、

あるいは人前で読む時、

ちょっと抵抗がある。

面白いのはわかっている。

面白くなかった事がない。

が、その辺のOLさんと同じように思われてしまうのが癪でつい無関心を装ってしまう。

今回、この本を読んだのは、

うちの実家のお店とあまりにも名前が似てたから。

『ナミヤ雑貨店』

うちは『そうや雑貨店』

どちらも今はつぶれてしまっている。

たまたまだが、

うちの街にも、児童養護施設があり、

クラスの中の何人かはそこから通っていた。

3つ目の話に出てくる“夜逃げ”も、

うちの街も温泉場だった為、

俺が東京に出てから

派手な夜逃げがいくつかあった事を後から聞いた。

そんな色んな事を思い出しながら読んだ本だった。

といっても、

小説はしなびた雑貨屋経営の話ではなく、

悩み相談を軸とした

タイムスリップものの素敵な奇蹟のお話。

どのエピソードも心にささりまくり、

最後の着地も鮮やか。

過去と現在のパズルも1ピースの狂いもなく、

ピタリとはまっている。

さすがを通り越して憎い。

万人に受けないはずがない。

これだから読みたくないんだよ、東野圭吾は。

2012年4月 7日 (土)

『アーティスト』

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『アーティスト』公開初日。

これは絶対混むだろうと思い、

2時の会議前にヒルズの映画館に立ち寄り、

夜7時25分の回のチケットを購入。

その後2つの会議を終えて駆けつけてみると

ガラガラだった。

しかも、超満員を予想してた俺は

一番端の席をおさえていた為、

横長のスクリーンが正方形に見えるくらい端の席に俺ひとり。

相当な人嫌いだと思われたんじゃないかな。

しかし、

アカデミー作品賞がなんでこんなガラガラなんだ。

おそらくモノクロのサイレント映画と聞いたからだと思う。

俺も正直観るまでは、

眠くなるんじゃないかとそれだけが心配だった。

とんでもなかった。

おそらく今年のナンバー1どころか、

この文句なしぶりは

2年前の『第9地区』以来じゃないかな。

サイレント映画の大スターが

トーキー映画の波に乗れずに落ちぶれていくお話。

恋愛映画なんだけど、

俺は自分の世界に置き換えてみていた。

いつまでも昔の手法にこだわってちゃダメですよ。

新しいものを受け入れないとこうなっちゃいますよ。

全てが身につまされる。

でも、この映画、何が凄いかというと、

そんなお話を

大昔のサイレント映画の手法で撮っているという事。

まさに温故知新。

昨日の『TIME/タイム』は“時は金なり”だったけど、

ここにきて格言が続いてるな。

 

2012年4月 6日 (金)

『TIME/タイム』

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22時の会議まで、

ちょっと時間が空いたので、

ダッシュでヒルズに駆け込み

TIME/タイム』を観る。

もしも時間が通貨の代わりになったらという映画。

アンドリュー・ニコルの近未来ものは

『ガタカ』『トゥルーマン・ショー』(脚本)

とどちらも好き。

『ガタカ』は名作だと思う。

ただ『シモーヌ』はついていけなかった。

アイディアが奇抜すぎると、

延々と続くコントのようにもなってしまう。

この映画でも、

人間は25歳になると、

それ以上は年をとらなくなるという設定なので、

同じように若い3人の女性が出てきて

『母です』『妻です』『娘です』と紹介される。

冒頭にセリフで肩書きを紹介する、

芸人さんが舞台でやるコントと同じだ。

さすがに吹きだしてしまった。

そんな感じで、

前半は、設定は面白いんだけど、

これで乗り切れるのかと思って観ていたのだが、

途中から、

あ、これはそんなアホなという視点で観ちゃダメだ。

メッセージで見ればいいんだと気づいてからは、

相当楽しめた。

世界はひと握りのお金持ちで成り立っている。

終わりのない人生はそれはそれで苦痛だ。

今日やれることは明日にのばすな。

今日楽しめないやつに明日が楽しめるか。

残り1分しかないと思えば、

いいアイディアが生まれる。

時間にまつわる教訓が勝手にどんどん浮かんでくる。

まるで自分が相田みつをになったようだ。

時は金なり。

1分1秒を大切にしようと思いながら、

会議には5分遅刻してしまった。

2012年4月 4日 (水)

『少年と自転車』

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午後の会議がなくなったので、

映画『少年と自転車』を観る。

ちょっといい映画だった。

いや、時間がたってみれば、

かなりいい映画だったかも。

親に見捨てられ施設にいる少年と

ひょんなことからその子の里親になる女性の話。

予告編を観た時は、

胸がしめつけられるほど泣ける映画なのかなと思ったが、

予告編を編集した人が上手かっただけで、

別に泣けはしない。

むしろこの2人の関係はちょっとしか前進しない。

そして、物語がさあこれからだというところで、

映画は終わってしまう。

でも、それがいいのだ。

ドキュメント出身のこの監督(ダルデンヌ兄弟)、

以前観た映画もそうだったが、

劇的な決着をつけようとしない。

ささいな所作から登場人物の心情をくみとるしかない。

時に人に冷たく、登場人物を厳しく突き放す。

現実なんてそんなものだ。

それでも人は繋がって生きている。

この感じは是枝監督の

『誰も知らない』や『歩いても 歩いても』

にも似ているなあと思った。

さりげなくて、深い。

そういう映画が好きだ。

2012年4月 2日 (月)

『ドライヴ』

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『ニーチェの馬』で

あれだけ学習したにもかかわらず、

一度見たテレビCMから、

この映画の7割はカーチェイスなんだろう

と勝手に想像していた。

同じ想像をしたのか、

俺の後ろの席には、

いかにも走り屋風、

ケンカに一度も負けた事なさそうな男が、

お似合いの女を連れて陣取っていた。

映画は俺の予想に反して、

静かでクールな映画だった。

突如やってくる暴力シーンは

たけしさんの映画にも似ていた。

随分と贅肉をそぎ落とした映画だなあと思ったら、

デンマークの監督だった。

ハリウッド映画のようなカーチェイスを期待していると

肩透かしをくらうかもしれない。

映画よりも、

後ろの男がいつ暴発するか、それが怖かった。

2012年4月 1日 (日)

『何もかも憂鬱な夜に』

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『何もかも憂鬱な夜に』

帯に読書芸人・又吉の写真まで出てたので、

買うのはちょっと抵抗があったのだが、

これは本当に面白い本だった。

本を読む時って、

いつも気に入ったフレーズが出てきたところには、

折り目をつけたりするのだが、

折り目だらけになってしまった。

『アメトーーク』最近のヒット企画『読書芸人』

括り自体は前々から会議であがってたと思う。

個人的にはやってほしい括りではあったけど、

お笑い番組で読書をやるって、

実際にはなかなか厳しいものがある。

数字がどうのこうのというよりも、

大多数の人が読んでない本について語り合うのは、

鼻につくだけ、

嫌味な感じになるんじゃないかと。

又吉の存在がなければ、

その厳しいハードルは超えられなかったと思う。

そうか又吉の喋り方って、文学なんだ。

だから、あんなに耳に心地よく、

たまには本でも読むかという気にさせてくれるんだ。

なんか悔しいけど、

又吉の帯を見たらまた読んじゃいそうだな。

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