2015年1月 3日 (土)

『インターステラー』

誰に聞いても評判のよかった

『インターステラー』をようやく観る。

間違いなく去年観た映画の中でベストワン。

ベストワンが出るとホッとする。

唯一悔やまれるのは、

これを3DIMAXで観なかったこと。

ワームホールって、

以前、JAXA協力の元、

テレ朝でやった『芸能界宇宙部』で、

惑星地球物理学の権威

東大の松井教授が説明してくれた

ブラックホールとホワイトホール

(ひずみの向こう側に別次元の宇宙があるみたいなやつ)

と違うのかな。

そもそも相対性理論が何のことやらなので、

理屈はさっぱりわからないが、

そっちの世界に行くと、

流れている時間が違うという理論、

というか物語的な仕掛けがとても面白かった。

話は違うが、

僕は昔から、

例えば、家の中で何かが故障したり、

あるいは、ふいに物が落ちてきたりすると、

亡くなった祖父母が

自分に何かを知らせようとしているのかな

と思っていたのだが、

この映画はそういう意味でも好きな映画だった。

2014年12月27日 (土)

『6才のボクが、大人になるまで。』

『6才のボクが、大人になるまで。』を観る。

6才の少年の成長を、

母、父(すぐに別れる)、姉と

同じキャストで12年に渡って撮り続け、

完成させた変わった映画。

あの小さな男の子が

最後はこんな感じの大学生になるんだ

という感慨はあるが、

ストーリーはこれといってない。

12年の間、

母親が離婚、再婚を繰り返し、

その間、実父がちょいちょい子供に会いにくる。

そんな親でも子供は大きくグレる事なく、

立派な大学生になる。

そんな家族を通して、

この12年のアメリカ、

文明の変化がなんとなく見えてくる。

感動を期待して、

ポケットティッシュを大量に用意して、

鑑賞に臨んだが、

正直何の感動もなかった。

それは、

今現在、自分の息子の成長をみてるからだと思う。

所詮は異国の人の子の成長。

ただ、この映画のアイディアはとても面白いので、

日本は是枝監督、中国はチャン・イーモウとか、

各国でこの手が得意そうな監督が撮ったら、

その国がみえて、とても面白いんじゃないかと思う。

(って書きながら、今気が付いたが、

 日本には『北の国から』という大名作がすでにあるんだ。

 『男はつらいよ』の満男もそうだし)

しかし、

この映画、気になったのが、

終わりの30分ぐらいの間に、

「あ、ここで終わりかな」と思うシーンが何度もあった。

ここでエンドロールなのかなと思ったら、

次のシーンが始まる。

ひょっとしたら、この監督、

10年以上もかけて撮ってきたから、

どこで終わっていいかわかんなくなっちゃったんじゃないかな。

一応、ここでも終われるけど、もうちょっと撮ってみよう、

が何回かあったんじゃないかな。

別にあのまま終わらずに、

ボクが結婚して、

その子供が6才になるまで撮ってもいいわけだし。

『6才のボクが、大人になって、

 その子供が6才になるまで。』

それと、

この仕事をやってるからか、

気になるのは、

12年の間、

4人の俳優のギャラはどうしてたんだろう。

テレビ業界のように、

オンエアするまで支払われないとしたら、

俺たちはいつまでノーギャラでこの芝居をやってるんだろう?

毎年ちまちまと撮ってるけど、

この映画にゴールはあるんだろうか?

「ハイ、OK」の後、

監督に「じゃ、来年、また会いましょう」と言われたら、

かなりがっかりきたんじゃないのかな。

局だったらいいけど、小さな制作会社だったら、

俺だったら絶対逃げるもんな、こんな仕事。

そういう意味でも、

余程信頼されてるな、この監督。

2014年12月15日 (月)

「ゴーン・ガール」

作家の町山ちゃんに、絶対観てと言われていた

「ゴーン・ガール」を観る。
なるほど、俺に見せたいはずだ。
全米のワイドショーを巻き込んだ
夫婦間のマウンティング。
しかし、
男がどう足掻いても、
奥さんには勝てない。
一体、うちの家内は何考えてるんだ。
どうしてそこまでできるんだ。
夫婦ってなんなんだ。
一回、頭の中を見てみたい。
そんな映画。
しかし、デヴィッド・フィンチャー監督って、
「セブン」「ファイト・クラブ」「ベンジャミン・バトン」
変わったお話を息つく暇もなく見せきってしまう
大変な力量だな。

2014年12月14日 (日)

鳥肌

ひょんなことから、

ニコ生のたけしさんの開票特番を

お手伝いすることに。

僕自身、ニコ生も初めてだし、

一応の準備はしたものの、

どんな感じになるのか

全く予想がつかなかったのだが、

たけしさんがスタジオに入ると、

そこまでの空気と時間が一気に変わり、

出演時間にして確か1時間だったと思うが、

もうノンストップでキレッキレだった。

鳥肌が立った。

無茶苦茶だけども、実は筋が通ってる。

笑いと知性と殺気がごちゃまぜになっている。

今、日本で唯一何を言ってもいい存在だと思う。

後半、敗れた民主などの政党本部との中継、

スタジオに小池百合子さんの登場などがあったが、

もはやたけしさんがどんな刀を返してくるのか、

期待はその一点に集中。

その斬れ味は、まさに座頭市のようだった。

たけしさんにとって、画面に流れる文字は、

ライブ会場の笑いと歓声と同じなのでは。

俺はニコ生の事、よくわかってないが、

たけしさん、ニコ生とあってるんじゃないかな。

2014年12月10日 (水)

BS感

この1年ずっと自分の中でのキーワードだ

と思っている言葉があって、

会議でも度々口にしてるんじゃないかとも思うのだが、

それが“BS感”。

いい意味でのBS感。

BSでやってそうな番組という事なのだが、

それは決してゆるいという意味ではない。

勿論、女優さんがカリブを旅するという意味でもない。

自分が思うBS感は、

画が綺麗。

シンプルで丁寧。

騒がしくなく落ち着いて見ていられる。

自分が担当している番組は除いて、

今その頂きに立っていると思う番組が

『鉄腕!DASH』だ。

実際、数字でも常にバラエティのベスト3に入っているが、

あのBS感は簡単に真似の出来るものではない。

培われてきた伝統と

青森出身の作家・田中直人によるものが大きいと思うが、

DASHの方法論は、

今のテレビのセオリーとされているものの逆をいっている。

CM、ワイプ、スーパー、音、全てが逆。

おまけに題材も地味。

清々しいまでの誠実さ。

理想とするBS感があそこにはある。

どの番組とは言えないが、

この秋から始まった番組も、

BS感のある番組がやっぱりいい気がする。

俺もこれまでに何度かトライして失敗したが、

難しいんだよなぁ、このBS感って。

2014年12月 2日 (火)

『野生の証明』

Amazonで発注した映画『野生の証明』が届いた。

多分、初めて劇場で見た高倉健さんの映画だったと思う。

が、お目当ては健さんではなく、

この映画でデビューをした薬師丸ひろ子。

自分と同じ年のスターの登場は衝撃だった。

当時の角川映画は

「読んでから見るか、見てから読むか」

というコピーだったが、

僕は読んでから見た。

初めて大人のハードカバーの本を読破した

優越感に浸りながら見た。

自分にとって、

映画や音楽は記憶を蘇らせるための装置。

14歳の時に見た映画。

今の息子と同じ年だ。

2014年11月30日 (日)

年輪

先日、高倉健さんが亡くなった。

おそらく最初に健さんの映画を見たのは、

中学の時にテレビの洋画劇場で見た

「八甲田山」だったと思うが、

その時すでに健さんは健さんだった。

他の俳優さんはどんどん年をとっていくが、

健さんと渥美清さんだけは

最初に見た時から、見た目がずっと同じという印象。

遺作となった「あなたへ」だけが、

急におじいさんっぽくなったなと思ったが、

そこまではずっと同じ印象だった。

が、調べてみたら

「八甲田山」は77年公開の作品。

健さんが生まれたのは31年。

単純に推測して44、45歳あたりか。

今の俺より年下じゃん。

知らぬ間に、

あの頃の健さんの年齢をこえていたのか。

まずいな。

滲み出るものが俺には何にもないな。

見事なまでに何もない。

2014年11月26日 (水)

展覧会

先日、作家仲間の町山ちゃんがやっている

ナンシー関さんの展覧会(「顔面遊園地」)を見に行った。
今さらながらだが、
消しゴム版画というのを初めて見た。
有名人の本質を射抜いた表情と言葉。
あんなに手の込んだものだったのか。
ナンシーさんが生きていた頃、
僕らテレビマンは
そのコラムをビクビクして読んでいた。
どんなヒット番組でも、
そこに驕りや翳りが見えると確実に指摘する。
何故、驕っているのかまで言い当てる。
あたかも面白そうに見せていても、
あるいは、
今勢いのある番組ですよ的に見せていても、
本質が面白くないものは絶対に見抜かれる。
今、テレビはやたらとパッケージを気にするが、
ナンシーさんはパッケージを剥がすのが上手かった。
ナンシーさんが亡くなって12年たつらしいが、
それを機にテレビは確実に変わった。
色んな事がゆるくなった。
とやかく言ってもしょうがないが、
ナンシーさんが生きていたらなあと今でも思う。
ナンシーさんに褒められたいが
一番のモチベーションだったのにな。

2014年11月25日 (火)

14

子供が14歳になった。

この1年で彼は

自作のパソコンを作り、

ネット証券を始め、

プログラミングのレッスンを受けるようになった。

(と書いていても、すでに俺には何の事やらだ)

ベランダの腐っていた床板を、

友達と綺麗に張り替え、

俺からバイト代を稼いだ。

あからさまに父親を遠ざけるようになり、

気がついたら、

TwitterFacebookもブロックされていた。

(その気持ちは俺でもわかる。

 親父に読まれるって、そりゃ嫌だろう)

小学校までは

日曜日は子供のために使うものと思っていたが、

2年前からその時間はそっくり俺に返還された。

唯一、俺がかりだされるのが、

千葉のサバゲーまでの送迎。

最初の頃は俺も戦闘に参加していたが、

友達と来ているのに、

隣りにエアガン片手に武装した親父がいたら

恥ずかしいだろうと

休憩所で待機するようにした。

スキーシーズンに入ると、

毎週末、

家内と子供はスキー場に遠征するようになるが、

別に滑れる訳でもない俺は

昨シーズンから戦力外通告となり、

東京に残って犬のお世話を。

相当な負担が家内にかかってるため、

この時期のお役に立てないぶりはかなり気まずい。

もうじきクリスマスだが、

去年は“サンタさんはいる”という立場を主張し、

自らツリーを飾り付け、

プレゼントをもらう権利を取得。

が、欲しいものがなかったらしく、

その年の行使は保留。

まるでサンタをめぐる辣腕代理人のようだった。

14歳。

もう子供じゃないか。息子だな。

来年のこの日には何が加わっているんだろう。

2014年10月16日 (木)

『ニンフォマニアックVol.1』

このクソ忙しい中、お金を払って、

わざわざ川崎まで行って観たんだから

書いてもいいだろう。

ラース・フォン・トリアー監督の

『ニンフォマニアックVol.1』

今年一番の“なんじゃこりゃ映画”だった。

先週見た『ジャージー・ボーイズ』の素晴らしい余韻が

どこかにぶっ飛んでしまった。

過剰な色情狂の女を描いたR18指定の映画。

その予告編は期待せずにはいられない映像だったのだが、

いざ本編を観てみたら、

面白い部分は予告編で使ったところだけだった。

残りの部分はひたすら退屈。

我々のテレビでもこういう事がよくある。

冒頭のアヴァンだけが面白い番組。

そして、ようやくそのシーンがきたら、

そこにもピーが入っていたり、

それが実はオチだったりするやつ。

今どき、子供でも引っ掛からない。

「どうせこれが一番面白いシーンなんでしょ」

と見切られてしまう。

なのに、俺とした事が。

実はこの映画、

タイトルにVol.1とあるように、

これが前編。

ひたすら我慢の117分。

クソ長いトンネルを抜けてめでたくエンドを迎えると、

最後にこれまた面白そうな

後編の見どころフラッシュがついていた。

どう考えても、

後編も面白いのはここだけなんだろう

とわかっているのだが、

観たい。

前編がこの有様だったら、

後編から劇的に面白くなる事はないと

きっぱり断言できるのだが、

断片的に見せられたあのシーンは確かに観たい。

Vol.2の公開は2週間後。

きっと観ちゃうんだろうな。

テレビと一緒だな。

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